日本投資者保護基金は
日本投資者保護基金は、金融商品取引法(以下、「金商法」と略称)の規定により設立された、投資者保護を目的とする機関です。つまり、当基金の会員である金融商品取引業者の経営破綻等の際、会員が顧客からお預りしていた有価証券・金銭の返還が困難な場合に、当基金は、顧客に対し、金銭による補償を行います。現在、わが国において、金商法に基づき設立された投資者保護基金は、当基金だけです。
当基金の会員は
金商法上、「金融商品取引業」として、「第一種金融商品取引業」「第二種金融商品取引業」等が規定されていますが、「第一種金融商品取引業(有価証券関連業に係るものに限ります-以下同じ)を行う者(いわゆる証券会社)」は、必ず投資者保護基金に加入しなければならないこととされています。したがって、日本で営業を行う全ての「第一種金融商品取引業を行う者(いわゆる証券会社)」が、当基金の会員になっています。
分別管理制度
会員は、有価証券関連業によって顧客から預託された有価証券・金銭については、法律により、会員の固有財産とは分別して管理しなければならないことになっています(一部例外を除きます)。有価証券については、顧客の有価証券を、その他の有価証券と区分して保管・管理し、また、金銭については、「顧客分別金信託」等として、金融機関に信託等しなければなりません。これらの措置が講じられていれば、通常、仮に会員が経営破綻に陥った場合でも、顧客からお預かりした有価証券・金銭は、それぞれの顧客に返還することが可能になります。会員は、この分別管理の状況について、公認会計士又は監査法人の監査を受けなければならないことになっています。
投資者保護基金が必要な理由
上記のように、当基金の会員は、分別管理制度により、顧客の有価証券・金銭を保管・管理していますが、仮に、経営破綻等の際に、何らかの理由により(例えば、会員は、顧客から預託された金銭については、信託等することになっていますが、信託金額の差替えは、法令上1週間に1回以上と決められていることから、最大1週間分の計算上のタイムラグが生じ得る、等)、その全てが返還できない場合に、当基金が、顧客の有価証券・金銭について、金銭により補償を行うことになります。ただし、その上限額は、法令により、顧客1人につき、1,000万円と定められています。また、証券価格の下落等による損失は、補償の対象となりませんので、ご留意ください。
補償の対象となる顧客は
補償の対象となる顧客は、法律上の「一般顧客」です。つまり、会員の国内の営業所又は事務所の顧客であって、会員と、対象となる有価証券関連取引を行っている者です。ただし、適格機関投資家(銀行等の金融機関等、特別に法令で定められている者)・国・地方公共団体等は除かれています。また、他人の名義で顧客資産を持っている顧客も補償対象から除かれています。
補償の対象となる取引は
補償対象となる顧客が、有価証券関連業に係る取引(ただし、店頭デリバティブ取引・選択権付債券売買取引等を除きます)に関して、会員に預託した金銭・有価証券等が補償の対象となります。
補償金額は
当基金の補償金額は、当基金が顧客資産の円滑な返還が困難であると認定した旨の公告を行った日(公告日)現在において、補償対象となる顧客が有する補償対象債権について、次の方法により算出した金額の合計額となります。ただし、会員に対する顧客の債務は控除され、顧客1人につき1,000万円を上限とします。
・ 金銭の場合は、公告日現在における当該金額
・ 有価証券の場合は、公告日現在の最終価格等を基準に算出した金額
なお、この場合、当基金は、補償額に応じて、補償に係る補償対象債権を顧客から取得することになります。
補償の実績は
平成10年の設立以来、当基金は、一度だけ顧客に対する補償を行ったことがあります。平成12年に経営破綻した南証券(本社、群馬県)の顧客保護のために、総額約35億円の補償を行いました(当時は、1,000万円の上限額がありませんでした)。
なお、平成10年の当基金の設立前には、証券業界には、任意の機関であった「財団法人寄託証券補償基金」が顧客に対する補償を行いましたが、それらは全て終了しており、その資産・負債は全て当基金に承継されています。
現在の資産規模は
当基金の現在の資産規模は、約500億円です。
より詳しい内容については
以上の内容は、分かり易く記すために、それぞれの事項について、概要を簡潔に述べています。これらの内容についてより詳しくお知りになりたい場合は、別掲の規則集をご参照ください。
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